第三回飛行船文学賞選評

第3回「飛行船文学賞」発表 

飛行船文学賞 (賞金五万円)

「碧空に咲く花」 安宅星夏

                徳島県立池田高等学校二年

                三好市池田町ヤマダ

選評

 今回は前回より少ない七編の応募があった。なかなか周知が難しく、多くの作品が集まらなかったのは残念であるが、高校生、大学生の若年層からの応募があったのは、まことに嬉しい。
 呆け防止のために小説でも書こうかと、定年後に書き始めるのも生き方として悪くはないが、前途に希望や野心を持った若者が書く、これこそが、文学の在り方としては本筋であろうと思う。そんな若者の中から、才能が光り、賞に値する作品が出て来たことは喜ばしく、「飛行船」の目指すものが受け入れられたのだと、感銘深いものがある。

 第一回は優秀賞(高木純)、二回は奨励賞(正木孝枝、紺野理々)と、「飛行船文学賞」は該当作品なしで来ているので、今回が初めての授賞ということになる。

 テーマが弱い、短い、物語性に欠けるなどの批判もあったが、高校一年生(現在二年)という人生経験の中での創作であるから、当然のことかもしれない。しかし、この作品には、それらの批判を吹き飛ばすだけの、文章力、描写力がある。読者を引っ張っていく力を持っている。小説は最初の五行が決め手と言われるように、ともかく審査員に読んで貰える迫力がなければならない。星夏作品には、それが十分備わっている。

 壮大に拡がる未来に向かって、これから、おそらくは、十分に羽ばたいてくれることを期待して、記念すべき初めての、「飛行船文学賞」を受け取っていただくことにした。星夏さんの往く手を彩る一ページとなっていただけたら幸いである。おめでとうございます。

 

飛行船文学賞   該当作なし

奨励賞        
     
        枝垂桜       正木 孝枝

        ひと夏の潮風   紺野 理々


12月10日に表彰をかねて「第二回飛行船文学賞記念祝賀会」を行う予定です。


選評はこちら  bunngakusyou-sennpyou.pdf へのリンク


第2回飛行船文学賞発表