編集後記

 

 

 十五号を発刊し、懸案だった「飛行船文学賞」も無事出すことができ、一段落の感がしないでもない。が、継続していくことにこそ最大の意義があると肝に銘じているので、休憩する訳にはいかない。
 会員の皆さんはそこのところよく心得ていて、今回にもそれぞれ力作を書いてくれたと思う。

 創刊して七年半が経過し、会員は例外なく七歳の年齢を重ねた。
 若いと思っていた人たちも、みんな五十歳を越えた。高齢化時代で、年寄りと雖も私を始めまだまだ気分は若い。しかし、物理的には平均年齢六十歳を越えている訳で、余所眼には年寄り集団に写るのではないか。傘寿を越した者も三名。元気元気と思って踏ん張ってはいても、年齢に勝てないこともあるだろう。その時期はそう遠くはないような気もする。将来のことを思えば、新しい書き手が欲しい。フレッシュな感覚を持ち込んでくれる書き手を求める。お心当たりの方はどうかご紹介下さい。

そんな中、嬉しい出来事があった。今号から、新しい会員が増えたのだ。乾荘次郎さん。知る人はご存知だと思うが、ちょっと名の通った方である。わが「飛行船」としては、大いに頼もしくビッグな味方を得て非常に心強い。
さりげなく「さすが!」という小編を寄せて下さり、心新たに再出発する感の十六号に、立派な花を添えていただいた。

 また今回から、菊野啓が長編に挑んでいる。三百枚に及ぶ大作である。一気に掲載したいところだが、財政的な面からも、作品は百枚までと約束しているので、やむなく三回の連載となる。半年に一度のお目見えで読者には少々不親切だが、期待を持って読み続けて欲しい。
 全国から送付されてくる同人雑誌の批評欄で、「飛行船」の作品評はなかなか高い。齋藤澄子、菊野啓、佐滝幻太、竹内菊世が、それぞれ好評を得ている。それはそれで、大変喜ばしいことではあるが、そこのところで留まっていてはそれ以上の進歩はない。もっともっと高きを目指して挑戦しなければならない。やはり、何かしっかりした賞を誰かに取って貰いたい。どの作品も、すぐそこまできているように思う。あともう少しの何かが足りないのだ。その何かを求めてお互い努力、研鑽をしていこうではないか。「年寄りの慰みごと」で終わってはならない。
 文学を志すからには、老いの身ではあっても、鞭打ち気迫を持って挑戦し続けようと思っている。
 どうか、これからも応援よろしくお願い致します。

 

平成二十六年十一月吉日

              

                              竹内菊世

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